■Obakusan Manpukuji Zen Temple (Kyoto)
京都黄檗宗大本山 萬福寺
開山堂内(重要文化財) 瑠璃灯制作
2009年 完成
【You Tube】
★Obakusan Manpukuji Zen Temple
行雲流水「嚴愛珠展」No.1
https://youtu.be/PRFD8dAPXDQ
★Obakusan Manpukuji Zen Temple
行雲流水「嚴愛珠展」No.2
https://youtu.be/I_g7wflcsME
★ 黄檗山萬福寺と雲水の一日
https://www.youtube.com/watch?v=09Geszc9rZA
萬福寺塔頭 天真院にて
瑠璃灯完成記念個展
2009年4月1日~4月12日
萬福寺の開山祥忌に開山堂(重要文化財)内瑠璃灯制作依頼を受けましたときは、この私でいいのかと自問自答し続けましたが、これも何かのご縁で導かれたものと、このご縁を大切に精魂こめて描きました。
過年読みましたコラムに、「もしも、精神に色というものがあったとするならば、東洋の墨色こそ、それであろう・・・」という言葉どおり、墨のもつ変幻する魅力に魅了されながら体得できたように思いました。
開山堂内瑠璃灯完成記念として個展を開催するにあたり、個展会場であります「天真院」の山門の前に佇みましたとき、流れる雲、ことりのさえずり、そして年月を経た山門の土塀に非常に心打たれました。
禅宗寺院に多くある庭園を拝見するにつれ、自分も現代アートとして、この土塀を山と見たて枯山水の庭を作庭、『九山八海』の世界を表現し、この「天真院」まるごとアートしたいと思いました。
京都、東福寺の庭を幾度も拝見して、インターネットを駆使して「わらじ」を探し、作庭家重森三玲氏の作庭資料を集め、苦心しながら山門をインスタレーション致しました。
土塀を山とみたてて、枯山水の庭の砂紋に波を表現、雲水が師を求めて人生の旅を彷徨う如く、山あり谷あり、大波、小波の人生ドラマをこの空間に重なりあわせて、わらじを歩んできた足跡とイメージ構成、人々の人生のあゆみとだぶらせて歩んで頂き、今日一日ゆっくりとこの黄檗の荘厳な佇まいの中に身をゆだねて観覧戴ければと思いました。
現代アートとして、「えほんというえほん」「アートカレンダー」「立体作品」、他 中国山水画「江峡印象」床の間に掛け軸、四曲屏風「般若心経」、「龍吟雲起、虎嘯風生」の龍虎絵図の屏風を描きました。
禅宗三宗のうちの一つ、黄檗宗の大本山であります萬福寺は、雲水の修行の道場でもあり、私はこの個展のテーマを『行雲流水』とつけ、「いにしえの空間」と仙涯義梵禅師の「●▲■」をコンセプトした現代アートの融合を試みました。